日本一旨い豆腐を決める品評会

麻悠は初のインタビューということで、とても緊張しながらお邪魔したのですが、先生はとても気さくに明るく話し掛けてくださり安心しました。先生はいつもニコニコしていて、こっちまでつられて笑ってしまうような周りを楽しい雰囲気にしてくださる素敵な人でした(^^)

☆永山豆腐店☆

健康に良い美味しいものをお腹いっぱい食べて、楽しく長生きする。簡単そうで意外と難しいことかもしれないな、と思いました。それを実践して、仕事にまでしている永山先生はすごい！

永山先生

●永山久夫先生の
「永山豆腐店豆腐をど～ぞ」
株式会社一二三書房
定価 1,400円(税別)
豆腐料理の紹介から豆腐の歴史、豆腐の栄養成分、食べ方､諺などなど。これを読んだら豆腐に絶対詳しくなれる♪
テレビやマスコミでおなじみの永山先生のご自宅に伺いました。

●麻悠：私はお豆腐探検隊になっていろいろなお豆腐料理屋さんに伺うようになったんですが、今お豆腐専門店さんの数がとても多いことに驚いたんです。

●永山先生：うん、お豆腐にはいままでに２回ブームがあってね。第１次ブームは江戸時代、第２次ブームは戦後に起こったんだよ。今はお豆腐料理屋さんも多いし、料理もそれぞれ独創的で個性的なものばかりだからそういう意味で今はお豆腐の第３次ブームなんじゃないかと僕は思ってるんだ。

●麻悠：アメリカでも今お豆腐がブームなんですよね？

●永山先生：そうなんだ。アメリカ人は日本人に比べて体格が良い、つまり血管も長いんだね。血管が長いということは血栓にもなり易いということだ。それに肉を主食のように食べる人が多いからね、病気になりやすいんだよ。そこで、食感や味付けを肉に似せられる健康食品の豆腐が注目されたんだ。

●麻悠：お豆腐は味も変えやすいし、高タンパクの低カロリーだからダイエット食品にもぴったりですよね。

●永山先生：そうだね。アメリカでは特に女性に豆腐は人気なんだよ。日本人は、年をとっても肌がみずみずしいといわれている。その理由は他国に比べて大豆の摂取量が多いからなんだ。そもそも女性が老けてしまうのは更年期になって女性ホルモンの分泌量が少なくなってしまうからで、大豆に含まれているイソフラボン(植物性女性ホルモン)がこの足りなくなった女性ホルモンを補うから、日本女性はいつまでも若々しいんだよ。(写真は永山豆腐店より)

●麻悠：なにげなく食べている納豆やお味噌汁のおかげで、日本女性はいつまでもキレイでいられるなんてお得ですね。

●永山先生：赤ちゃんは体内の80％が水分で出来ているのは知っているかな。これが若者になると60％、老人では体内水分率は50％を切ってしまう事もあるんだ。つまり老化とは体内が乾燥していくこと、老化しないためにはコンスタントに水分を補給していく必要があるんだね。でもコンスタントに水を飲むのは意外と大変だから、85％が水分で出来ている豆腐がオススメ。食感があるからたくさんとっても苦しくないよね。

●麻悠：お豆腐は健康食品であると同時に美容食品でもあるんですね。

●永山先生：そういえばお豆腐探検隊でお豆腐についていろいろ調べているそうだけど、小豆についても調べているの？

●麻悠：いえ、小豆についてはよく知りません。

●永山先生：アメリカでは今豆腐と同じように小豆もブームなんだよ。アメリカの農務省が出した発表によると、小豆はアルツハイマー、心臓病、動脈硬化と闘う食品NO.1なんだ。アメリカには小豆を使った料理がないから和菓子とかが人気なんだよ。豆腐や大豆に注目するのなら、一緒に小豆にも注目してみたらおもしろいかもしれないね。(写真は永山豆腐店より)

●麻悠：そうなんですかぁ。小豆はお菓子のイメージだから体にいいなんて考えたことありませんでした。

●永山先生：さらに小豆にはアントシアニンという成分が含まれてて、紫外線を防ぐ効果もあるんだよ。今は紫外線の問題が深刻化してるだろう、日焼け止めを塗るだけじゃなくて体の中からＵＶカットしなくちゃね。

●麻悠：小豆にはたくさんの体にいい成分が含まれているんですね。

●永山先生：豆腐にもまだまだいろいろな体にいい面があるよ。たとえば豆腐に含まれるカリウムには高血圧を予防する効果があるんだ。単に摂取塩分量を減らすだけじゃなく、カリウムを積極的に取っていくことも大事だよね。その他にも若年性痴呆症の予防や、骨を丈夫にする働きもあるんだよ。

●麻悠：すごい！お豆腐を毎日食べていくだけで健康になれそうですね。

●永山先生：大豆にはたくさんの栄養素が含まれているからね。高野豆腐は食べたことある？

●麻悠：一時期ブームになりましたよね。私は食べる機会はあまりないですけど友達は高野豆腐ダイエットしてましたよ。

●永山先生：高野豆腐はしっかり食べたほうがいいよ。脳内物質にセロトニンというのがあってね。セロトニンの濃度が高い人は、いつもにこにこしていて穏やか、前向きで明るいんだ。逆にセロトニンが不足していると鬱病になってしまう。セロトニンは幸せホルモンとも呼ばれているんだよ。また、セロトニンは夜になるとメラトニンという物質に形を変える。メラトニンが不足すると不眠症になってしまうんだ。

●麻悠：日本人は鬱病になってしまう人が増えているというけど、セロトニン不足も考えられるわけですね。

●永山先生：これを改善するのが脂質アミノ酸の１つのトリプトファンだ。頭が良くなる､イライラしなくなるという働きがある。トリプトファンは豆腐にも含まれているんだけど、豆腐は水分量が多いのでギュッと濃縮されている高野豆腐で摂取するのがオススメなんだよ。高野豆腐は元気のもとなんだね。

●麻悠：最後に質問なのですが、先生は新聞での連載や講演会、テレビのコメンテーター、長寿食の研究などと幅広くご活躍なさっていますがかなり大変ではないですか？

●永山先生：確かに１年先の仕事も埋まっているほどで結構忙しいね。でも、この仕事は自分の体を良い方向に改善していく感じがとても面白いんだよ。人間は１年間に１ｔもの量の食べ物を食べる。どれだけ体にいいものを食べることが出来るかということが、僕にとっての食べ物を食べる楽しみなんだ。豆腐と納豆の研究を始めたことは運命的な事だと思っているよ。

　麻悠はお豆腐探検隊をしていて、それなりにお豆腐について知っているつもりでしたが、永山先生には全然かないません。較べてはいけないですよね（笑）。お豆腐ってとても奥が深いんだなぁ。お豆腐の栄養素などについても麻悠はそんなに詳しくは知らないんだなぁ、ということに気づきました。これからも永山豆腐店を愛読しながらお豆腐についての知識をより深めていこうと思いました。